本が読めるようになった 前編
大の読書嫌いだったのに、
本を読むのが楽しくなってきた。
なぜそうなったのか、思い返してみる。
子どもの頃から、本を読むのが苦手だった。
文字が蟻の行進にしか見えなくて、
目で追うのが退屈で仕方なかった。
同じ行ばかり読んでしまうし、
前に読んだ内容を忘れてしまう。
本て何でこんなにつまらないんだろうと
いつも思っていた。
小学校の読書感想文も、あとがきだけ読んで
テキトーに書いて提出していた。
それ位、活字に触れるのが嫌だった。
代わりに、ファッション雑誌や漫画をよく読んだ。
絵画集や空、海の写真集も好きだった。
とにかく文字が少ないものを選ぶようにして、
絵の色味や写真の光の加減を目で見て楽しんでいた。
大人になってからもやっぱり本は苦手で、
"今年こそ年間〇〇冊読破!"と
無謀な目標を立てては挫折。
(挫折どころか本に手をつけてもいない)
私は子どもの頃から本を読んでいなかったし、
きっとこれからも読めないんだろう。
もういいや。
"本を読めない人"でいこう。
そう思っていた。