ポーの一族展
2人が着ているスーツの柄も、全て手描き
仕事の合間にサボってツイッターを覗いていたら、
萩尾望都先生の"ポーの一族展"が開催されているという記事を見つけたので、行ってきた。
学生の頃、自分が生まれる前に世に出た少女漫画を読むのにハマっていた時期があって、
「ベルサイユのばら」や「ガラスの仮面」、「エロイカより愛を込めて」なんかを夢中になって読んでいた。
本当にこれ手描きなの?と思うくらい緻密で、ダイナミックな絵柄を見るのが楽しくて。
あの、特徴的なキラキラした目を描く練習をよくしてたなぁ。
一方で、竹宮惠子先生や萩尾先生の描く少年愛系の本には辿り着かないまま漫画を読むのをやめてしまったので、
萩尾先生の作品は、実はまだ読んだことがない。
会場には沢山の原画が飾られていた。
背景や服の柄。
やっぱり今回も、手描きだというのが信じられないくらい、
繊細で、細やかな描写に圧倒されっぱなしだった。
あるキャラクターが思い出を語るシーンでは、
キャラクターの顔が全部"点"で描かれていて。
て、点描…
私だったら途中から点を描くのが一番面倒くさくなって、最後は点が線になるな…笑。
点で描かれたキャラクターの顔は霞みがかったような雰囲気になって、
記憶をたどりながら昔話をしている様子がよく表現されていた。
スクリーントーンもそんなに普及していない時代だったんだろうから、
点で描いてみたり、背景を一面黒で塗ってみたり、
色々な技術を使って場面の描き分けをしていたんだろう。
それも全部、手描きで。
すごいね。
もう最後は、すごいしか言葉が出てこない。
こういう時、もっとことばを知っていたら…と思う。
トホホ。
元々は人間だったけど、吸血鬼として永遠の命を生き続ける少年2人の物語。
自分が歳をとらないから、誰かを好きになっても結局好きになった相手とずっと一緒にはいられない、吸血鬼の悲しい宿命。
孤独と、葛藤。
原画の一場面を見るだけでも、胸が締め付けられた。
せっかく展覧会に行ってきたから、
今度、萩尾望都先生の作品を読んでみようと思う。
まずは、"ポーの一族"から。